後日乗

ごにちじゃう Life After Tuck in Tokyo

米国Dartmouth College, Tuck SchoolでMBAを取る過程を
365日x2年余すところなく記した「ダートマス日乗」
帰国後 東京における日々を「後日乗」として 再び記す
(副題としてはあまりに長い)
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日本という国
元日にポストに届いていた雑誌「致知」の2月号。
いつも素晴らしい記事を取り上げている同誌の今号の特集は、
「富国有徳への道」。

その中で、かつて、日本を訪れた外国人の日本観が紹介されいた。

この国の人々は今まで発見された国民の中で最高であり、日本人より優れている人々は異教徒の間では見つけられない。彼らは親しみやすく、一般に善良で、悪意がない。驚くほど名誉心の強い人々で、他の何よりも名誉を重んじる。大部分の人は貧しいが、武士も、そういう人々も貧しいことを不名誉とは思わない。
〜1549年にキリスト教布教のために来日したフランシスコ・ザビエルが本国に送った手紙より〜
ヨーロッパの国の多くや、ところによっては我が国でも、女性が外国の衣装で一人旅をすれば現実の危険はないにしても、無礼や侮辱にあったり、金をぼられたりするものだが、私は一度たりとも無礼な目に遭わなかったし、法外な料金をふっかけられたこともない。
〜イギリス人女性旅行家イザベラ・バードが、明治11年に来日し、北海道・東北を旅行して〜
彼らは皆よく肥え、身なりもよく、幸福そうである。一見したところ、富者も貧者もない。これが人民の本当の幸福の姿というものだろう。私は時として、日本を開国して外国の影響を受けさせることが、この人々の普遍的な幸福を増進する所以であるかどうか、疑わしくなる。私は質素と正直の黄金時代を、いずれのほかの国におけるよりも多く日本において見出す。生命と財産の安全、全般の人々の質素と満足とは、現在の日本の顕著な姿であるように思われる。
〜1856(安政3)年に、修好条約を結ぶために来日したハリス提督が、日記に記す〜
私はすべての持ち物を、ささやかなお金も含めて、鍵をかけずにおいておいたが、一度たりともなくなったことはなかった。
〜1890年(明治23年)に来日したドイツ人宣教師の記録〜
日本は貧しい。しかし、高貴だ。世界でどうしても生き残って欲しい民族をあげるとしたら、それは日本人だ。
〜フランスの詩人であり元駐日大使のポール・クローデルが昭和18年にパリで〜


共通して語られるのは、日本人の高い精神性・高潔性。
金銭的な富よりも精神的な名誉を重んじる、武士道的な生き方。
幸福そうで、明るく、騙さず、悪意なく、卑怯を排し、礼節を知る人々。
勤勉で、正直で、親切で、謙虚で、感謝を知る人々。
それを、カミーユ・クローデルの弟ポール・クローデルは、「高貴」と呼んだ。

我々日本人は、彼ら外国人が直接接した数代〜十数代前の日本人の持つ徳目を、確かに受け継いでいる。
その一方で、我々の受け継いできた徳目は、主として大東亜戦争後に、
アメリカを中心とする国から流入した価値観により、急速に薄められつつある。
金銭的富への過度の偏重、名誉の軽視、卑怯の跋扈。

そのことに危機感を覚える世代による、
日本人の徳目を我が手に取り戻そうとする動きを昨年来しばしば感じるが、
現状では、多勢に無勢であることは否めない。

しかし、
同誌には、安岡正篤による以下の言葉も取り上げられていた。
人々が己れひとりを無力なもの、ごまめの歯ぎしりと思わず、如何に自分の存在が些細なものであっても、それは悉く人々、社会に関連していることを体認して、まず自らを良くし、また自らの周囲を良くし、荒涼たる世間の砂漠の一隅に緑のオアシスをつくることである。
家庭に良い家風をつくり、職場に良い気風をつくれないような人間が集まって、どうして幸福な人類を実現できましょうか。

まずは、自分と自分の周囲から、だ。
美しき日本の徳目を取り戻そう。
しっかりとした挨拶をし、年長者を敬い、父母に孝行し、靴を揃え、弱者をいたわり、強者にへつらわず、言うべきことを言い、すべてのものごとに感謝し、他人に責任を転嫁せず、すべての原因は己が生み出していることを知り、明るく、掃除をし、陰徳を積み、卑怯をなさず、人を愛そう。

自分に起きるすべての出来事は、自分自身が生み出している。



追伸:
この種の外国人による日本評の中で、よく取り上げられるアインシュタインによる言葉(アインシュタインの予言)は、どうやら後世の創作であるらしいので、注意が必要。
| 橋口寛 | 日本 | 22:11 | comments(0) | trackbacks(0) |
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