後日乗

ごにちじゃう Life After Tuck in Tokyo

米国Dartmouth College, Tuck SchoolでMBAを取る過程を
365日x2年余すところなく記した「ダートマス日乗」
帰国後 東京における日々を「後日乗」として 再び記す
(副題としてはあまりに長い)
スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

| スポンサードリンク | - | | - | - |
「ポテチ」と「コレジャナイ」
週末、家族で「ポテチ」という映画のDVDを観た。
原作:伊坂幸太郎x監督:中村義洋x音楽:斎藤和義(そして舞台が仙台)、といういつもの組み合わせ。

ロケ地はほとんど馴染みにある場所でもあって、しみじみととても良い映画だった。

主題歌である斎藤和義の「今夜、リンゴの木の下で」にこんな歌詞がある。

 僕が欲しかったのはゲイラカイト
 でも あなたが買ってきたのは 奴凧
 嬉しそうなあなたを見ていたら
 僕は何にも言えなかった
 今度は僕がそうするんだろうな
 きっとあいつに同じようなこと

この、父親(あるいは母親)から息子(あるいは娘)に対する、愛情溢るる好意と「コレジャナイ」感「欲しいのはコレジャナインダ!」感との密やかなギャップは、おそらく有史以来、各所で延々と繰り広げられてきた伝統だ。
(それが「コレジャナイロボ」を生み、虚構新聞の連作を生んだ)

僕もふと思いを巡らせるだけで、いくつもの体験を挙げることができる。
嬉しそうな若かりし父の顔、母の顔。
目の前に誇らしげに広げられた、
欲しいと言ったはずのブランドのパッチもの。

「なぜ事前に確認してくれなかったのか」という思い。
「これでは友達に見せられないじゃないか」という恥ずかしさ。

しかし、それをそのまま親に伝えちゃいけない、という自制。
子供なりに、喜んだ演技をすることの苦さ。

そうやって子供は方便を身につけていく。
自らの咄嗟の判断と意思の結果として。

だからきっと、我々は子供たちの世代の感覚と同化してはいけないのだ。
子供たちに「コレジャナイ」を与えるという役割のために(笑)。 
| 橋口寛 | 育児・子供 | 00:34 | comments(0) | trackbacks(0) |
息子の自転車
小2になった息子は、まだ自転車が乗れなかった。

自転車に乗る練習をするという行為は、
すぐれて父親的育児体験の典型というべきものであり、
つまり小2になっても自転車に乗れないということは、
それだけ父親たる僕がそれを怠ってきていたということの証左だった。

実際ここ数年間の忙しさは尋常ではなく、
土日も仕事であることが多く、
ゆっくり自転車の練習に付き合う時間がなかなかとれなかった。
(と心の中で言い訳をしていた)

先週息子に、
「自転車の練習をしようか」
と言ったところ、

「いい。サッカーがしたい」
と言う。
「そんなこといってたら、いつまでたっても自転車に乗れないぞ」
というと、
「それでもいい。ずっと乗れなくてもいい」
と言う。

運動神経が良い息子にとって、同級生があらかた自転車に乗っているのに
自分が乗れないということは、屈辱というべきか何というか、
とにかく直視したくない事実だったろう。

それを聞いて、大いに反省した。
先週日曜日は2時間半ほど徹底的に自転車の練習に付き合った。

何度やってもうまくいかず、
「これいつまでやるの?」
と言う質問に対して「できるようになるまでだ」という回答が返ってきて
悲鳴をあげていた息子だが、
先週日曜日の最後には、少しフラフラしながら進めるようになった。

そうしたら楽しくなったらしく、今日は自分から「自転車やりたい」
と言ってきた。

今日も12時半から3時頃までみっちり練習をして、
ほぼまっすぐ乗れるようになった。

あとは、自転車に乗るという経験値の時間蓄積だけだ。




 

これで、娘につづいて、息子も自転車の練習をする、という
親としての経験を終えることになった。

子供の自転車を押して、腰を痛めながら、
何度も何度も往復するという行為はもう二度とないのだろう。

面倒くさい、体が痛み、時間のかかる、
そしてその実、集中して行えばあっという間に終わり、
いざ終われば二度と戻ってこない、時間。

腰の痛む、しかし最高のギフト。
そのギフトが終わった。



今から6年半も前に、小さかった娘の自転車練習をしていたころのことが、
このブログに書いてあった。

これをあらためて読み返して深い感慨にとらわれる。
そして、息子のことも書いておこう、と思ったのだった。

これから同じ時間が流れれば、娘はもう二十歳になっている。
そして、自分も50歳に手が届こうという年齢だ。

その頃、日本はどうなっていて、家族はどう過ごしているのだろうか。


 ↓当時の娘の自転車練習について書いたブログ


2006.04.23 Sunday
| 橋口寛 | 育児・子供 | 22:07 | comments(2) | trackbacks(0) |
おおかみこどもの雨と雪

先週末、以前から行きたいと思っていた「おおかみこどもの雨と雪」を家族4人で観に行ってきました。

僕と、妻と、中1の娘と、小2に息子と。
南町田のグランベリーモールへ。


まだ見ていない人にはネタばれになってしまうのであまり詳しくは書けませんが、映画の中の子供たちの様子や子育ての様子に何度も涙を誘われました。


小さい子供が病気になってゲロを吐く様子。
(ああ、こういうこと、よくあったなあ・・)

小さな子供を抱えて不安定な生活の中に置かれた親の気持ち。
(借金して留学した当初は2歳の娘を見るたびに、なんとも言えない気持ちになったなあ・・)

無邪気で明るい幼児期の様子。
(ああ、うちの子供達もまさにこうだったなあ・・・)

少しずつ成長し、自我が芽生え、落ち着いていく様子。
(ああ、こうやって変わっていったんだなあ・・・)

などなど・・・。


そして、
「子供の成長は長い時間をかけるようでいて、実にあっという間である」
という事実と、

「成長は不可逆であり、二度とあの無邪気な子供は戻らない」
という事実を、思い知らされたのでした。


そして、自分もまたこうやって親に育てられてきたのだということも。


涙のあとに、「子供たちとの不可逆の”今”という時間を大切にしなければ」という思いと、「親への感謝の思い」を新たにした映画でした。
(母親ってやっぱすごいな、という思いも)


子育て中の方には特にお薦めの映画だと思います。

| 橋口寛 | 育児・子供 | 20:18 | comments(2) | trackbacks(4) |
大人の本気 子供の本気

今日は、世田谷区の中学生たちを集めた「第八期ドリームジャズバンド」のアニュアルコンサートが、三軒茶屋のパブリックシアターで行われました。


トランペッターの日野皓正さんを校長に迎え、一流ジャズミュージシャンの方々10名以上が講師として区内の中学生を教え、8月のライブでその成果を発表するというこのプログラム。今年で八年目になります。
今年から中学生となった我が娘も初めて参加させていただきました。


4月の入校から本番まで約四カ月間。

完全な素人も含めた47名のメンバーで毎週練習を重ねていましたが、2か月前の公開練習で見た時にはまだまだ状況は厳しく、「まあ、中学生だからこの程度かなあ」と思ったりもしました。

その時に聴いた「The More I See You」は、音が全然出ずに、途中で日野校長が「やめやめ!!お前らには無理だこの曲は!」と中止を宣言していましたが、今日の本番では見事に演奏しきっていました。

トロンボーンのソロを担当した女の子が、「絶対にやらせてください」、と日野さんに直訴してやることになったとのこと。ずっと四ヶ月間張り付きだったテレビ局のインタビューで「日野先生を見返したい」と語っていたということ。
そのエピソードを壇上で紹介する日野さんも本当に嬉しそうでした。女の子は、もう演奏が終わった瞬間から涙が止まらず、客席で我々ももらい泣きしてしまいました。


活動を通して感じたことは、とにかく日野さんをはじめとするプロミュージシャンの講師陣がどこまでも本気であること。

「子供だからこのあたりでいいだろう」とお茶を濁すのではなく、とことん子供たちとガチで向き合っていること。


何よりも印象的だったのはその点でした。

大人が適当にやれば、子供もそれを感じる。
大人が本気で向き合えば、子供もそれを感じる。
そして、子供は大人の予想を超えた速度で変わる。

子供たちは大人のあり方の鏡であり、
すべては我々大人が、そのあり方を問われているのだと思いました。


このような場を用意していただいた日野さんをはじめとする講師陣の方々、裏方のみなさんに感謝したいと思います。





写真は昨年のコンサートの様子(世田谷ドリームジャズバンド事務局撮影)






真剣な表情の子供たち(世田谷ドリームジャズバンド事務局撮影)

| 橋口寛 | 育児・子供 | 23:59 | comments(0) | trackbacks(13) |
運動会

家族で、娘の小学校の運動会の応援に行く。

ついこの間入学したばかりだと思ったのに、
もう小学校五年生なのだ。

娘が小学校一年生だった頃、上級生の体の大きさに衝撃を受けたことを覚えているが、
娘が小学校五年生になった今、下級生のあまりの小ささに思わず微笑んでしまう。

子供の成長と合わせて、親の基準もまた変化しているのだ。
下の息子が小学校に入ったら、ふたたびまだ基準は変化するのだろう。


娘が出場したのは、
100メートル走、
騎馬戦、
ソーラン節。
そして、金管バンドとして、合間合間の演奏を担当。
100メートル走では3位であり、騎馬戦ではひときわ小さな騎馬を作ってフラフラと戦っていた。

足の速い子も、足の遅い子も、
皆一生懸命に走っていた。


いよいよ娘の小学校運動会も残すところあと1回。
親と一緒に過ごす運動会としては、来年がおそらく最後だろう。

幼稚園の年少の運動会から8年間。

月日はあっという間に過ぎる。

| 橋口寛 | 育児・子供 | 23:14 | comments(0) | trackbacks(1) |
こどもたちとの時間

日曜日、ミーティングを終えて帰宅したら、
子供たちがテレビの前で昔のビデオを見ていた。

自分たちが小さかったころのビデオ。


・娘が生まれた直後。
・娘がハイハイしているころ。
・娘が初めてたっちしたころ。
・初めて歯磨きをしているころ。
・アメリカでの三歳の誕生日。
・息子が生まれた直後。
・息子が初めてたっちしたころ。

隣には、6歳の姉の姿がある。
元気だったころの「じいじ」の姿も映っている。

パパもママも今よりもずっと若い。


ビデオを見ながら、
ああ、この時期は過ぎ去ってしまってもう二度と戻らないんだな、
ということを思う。

今の娘と息子を見ていると、
本当にかわいくて、このまま大きくならなければいいのに、と
思うことがある。

そんなことはありえるはずもないし、
そんなことが実際にありえたら困るはずなのに、
それでも思う。


と同じように、当時も思っていたな、ということも思い出す。
このまま赤ん坊のまま、2歳のまま、4歳のまま、
大きくならなければいいのに。

でも、あっという間に時間は飛び去ってしまい、
ビデオの中の子供たちは、過去のものになってしまった。


今、目の前にいるこどもたちも、
きっと、またあっという間に過去のものになる。


当たり前で、
不可避で、
本来そうあるべきで、
望ましいはずのことなのに。
想像すると、なぜか切ない。

小憎らしい時も多いけれど、
目の前のこどもたちとの時間は、
キラキラ光る宝物だ。


愛おしいこどもたちとの時間を、
もっともっと大切にしなければ。

ビデオの中に閉じ込められた時間を見て、
今目の前に流れる時間を見て、

そう思った。

| 橋口寛 | 育児・子供 | 01:43 | comments(0) | trackbacks(1) |
攻める金魚すくい
先日、馬事公苑で行われた毎年恒例の
「世田谷区ふるさと区民まつり」
今年も、家族で出かけた。

ひとしきり遊んだあと、息子が、
「金魚すくいをやりたい!!!」
というので、やらせてみた。


4歳児の金魚すくいは、豪快だ。

リスクヘッジとか、
タクティクスとか、
そんな言葉、俺の辞書にはねえぜ!という感じ。

できるだけ水に濡らさないようにとか、
角に追い詰めてとか、
そんなやり方で楽しいの?
みんな何守りに入ってんの?
そんな感じ。

とにかく、
バッシャー!!(ひいい。もう少し丁寧に・・・)
ザッバー!!!(むしろ、破りたいだろお前・・・)
だ。


しかし、4歳児のオフェンシブなプレイを見ていると、

「俺、なんか守りに入ってるかも」

と思わされた父であった。



 

 ↑ こうしてみると、全体の造形に占める頭の割合がでかいな(笑)。
   子供の成長は、頭が(相対的に)小さくなっていくということなのだ。


ちなみに釣果?であるが、
一匹もすくえまいとタカをくくっていたののに、
なんと、一匹すくってしまった。

(的が動かないスーパーボールすくいでさえ、
ひとつもすくえなかったのだが)

この金魚。
「ルーシー」という、およそ金魚らしからぬ名前を付けられて、
今日も元気にエサを食べています。



こんな幼児にすくわれるとは・・・
君は、うちにやってくる運命だったのだね。
| 橋口寛 | 育児・子供 | 03:10 | comments(4) | trackbacks(48) |
なんだとう!
土曜日。

一日、書斎で仕事をする。

書斎は、クーラーがなく、異常に暑い。
クーラーのあるリビングは、子供たちの本拠地で、
異常にうるさい。

そこで、妻が気を利かせて子供たちを外に連れ出してくれた。
(ヒヨコが生まれるところを見ていたらしい)


おかげでリビングで集中して仕事をすることしばし。
あっという間に夕方になり、子供たちが帰ってきた。

とたんに嵐のような騒がしさになる。
(まったく、こどものエナジーレベルはすごい)


苦笑しながらパソコンを持って書斎に戻ろうとする僕に、

「やっぱり仕事にならないよね。
こどもたち、帰ってくるの早すぎた?」
と妻が一言。


それを聞いた四歳の息子が、くるっと振り向いて、
「なんだとう!!!」
と言った。


非常に適切な用法だな(笑)。
| 橋口寛 | 育児・子供 | 03:09 | comments(0) | trackbacks(2) |
神宮花火大会

今日は神宮の花火大会の日。

毎年、四谷のホテルから神宮花火大会を見学する
Iさん一家に同席して、我々一家も花火見学をさせてもらった。

去年は所用で同席できなかったけど、
2年前、3年前につづいてのイベント。


久しぶりに会ったI家の子供たちは、
しばらく見ないうちにすっかり大きくなっていた。

時々こうして会うことが、子供たちにとっては、
とても楽しいイベントなのだ。

そして、子供たちは容易に会わなかった時間を
超える。


ホテルのベランダから観る花火は、
とても大きくて美しかった。

花火が打ち上げられている間、
子供たちはずっとベッドの上で
奥さんたちはずっと窓の前で、
旦那たちはずっとべランダで話をしていた。


花火大会終了後、終電の新幹線で名古屋へ向かう。

| 橋口寛 | 育児・子供 | 23:59 | comments(0) | trackbacks(0) |
アスレチック

朝目覚めた時、今日は仕事を片付けようと思っていた。

妻はセミナー講師で外出する土曜日。
自宅には子どもたちと僕。

でも、窓の外の空気が、あまりにも明るい。
梅雨が終わったような、太陽。

気がついたら子どもたちと一緒に外に出かけていた。
たまにこんな日がある。


向かった先は、電車で一本の
つくし野フィールドアスレチック

山の中にある、フィールドアスレチックコースだ。



 ↑ 森の中、こんな丸太を渡ったり




 ↑ 池の上、こんな丸太を飛んだり




 ↑ 巨大なすり鉢の中をのぼったり


気がついたら、みんな裸足で、
子どもたちは泥だらけ。

「パパ、こどもみたい!」
と娘に言われながら、全力で遊んだ。

小学生の時、裏山でこうやって遊んだなあ、と思いだしながら。


BBQ場もあるし、大人にとってもお勧めの場所だ。
特に「大人げない大人」にとっては。

(でも、必ずアツくなると思うので、着替えは忘れずに!)

| 橋口寛 | 育児・子供 | 22:23 | comments(0) | trackbacks(14) |
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031    
<< July 2018 >>
 (JUGEMレビュー »)

TUCKのフィンケルシュタイン教授の新刊。監訳と解説を書きました。
パートナーシップ・マネジメント
パートナーシップ・マネジメント (JUGEMレビュー »)
橋口 寛
「パートナーシップ」という、信頼に基づく対等な関係性、ワークスタイルについて書きました。
真っ当な株式投資
真っ当な株式投資 (JUGEMレビュー »)
板倉 雄一郎,板倉雄一郎事務所,橋口 寛
板倉雄一郎事務所で書いた初の本。
こうすれば受かる!MBA留学のススメ―あなたもこれで人生を変えてみませんか
こうすれば受かる!MBA留学のススメ―あなたもこれで人生を変えてみませんか (JUGEMレビュー »)
江口 征男, 橋口 寛
TUCK'02の江口さんと共著で、アルクさんから出版した本です。受験生の方にとって必要な情報を網羅的に紹介しています。
名経営者が、なぜ失敗するのか?
名経営者が、なぜ失敗するのか? (JUGEMレビュー »)
シドニー・フィンケルシュタイン 酒井 泰介 橋口 寛(監訳)
TUCKのシドニー・フィンケルシュタイン教授の著作"WHY SMART EXECUTIVES FAIL"の邦訳本です。私が監訳と解説を書いています。

このページの先頭へ